ウサギさんの子宮 [治療]
こんにちは
小春院長です
予防のシーズンですね
特に今年はダニの出始めが早かったようで
3月からダニに咬まれて来院されるワンちゃんがいらっしゃいました
温かい日がありましたからね
それとは関係ありませんが
当院では例年に比べ、年明けからウサギさんの手術が多いです
中でも多いのが子宮の手術で
5件中4件は子宮の癌でした
1件は残念ながら手術に耐えられずに
麻酔中に亡くなってしまいましたので検査をしておりませんが、
子宮水腫の原因が腫瘍も絡んでいることも多く
怪しいとは思っております
お腹の中のほとんどが子宮で腸管も圧迫されていたためか
かなり退縮してしまっていました
いずれのウサギさんも年齢は若いとは言えず
麻酔と開腹手術ということに
オーナー様も悩まれていましたが
術後はお腹の痛みが取れるためか
元気にしている子たちが多いようです
陰部からの大量の出血を起こしたため
診察当日にそのまま緊急手術になった子です
この子は出血量は少なかったので事前に手術の準備を進めて
手術に成りました
乳腺が張っており子宮も大きくなっていること
今後年を重ねるごとに麻酔をかけにくくなることから
オーナー様も思い切って決断されました
ウサギさんの避妊手術に関しては
色々と病院によって考え方が異なり
病気でもないのにお腹を開けるのは可哀想なのでと
避妊手術をお勧めにならない病院さんも多いのですが
ウサギさんの子宮疾患は多いということ
癌は肺転移を起こしやすいということから
当院では腹腔内脂肪の付く前
8ヶ月齢前に手術を受けていただくと負担が少なくていいのではないかと
ご案内させていただいています
全身麻酔のリスク
術後の立ち上がり
ケアの難しさ
など
ウサギさんの手術には悩ましいことが多いですが
ご相談しながら進めていけたらと考えています
ほんとうに [治療]
筆不精にて
久しぶりのアップです
ココのところ大気が不安定で
天気も大変なことになっているためか
体調を崩したり、お腹を壊しているワンちゃんが
よく来院されます。
世間はお盆休みなので
動物病院も開いているところが少ないため
当院も珍しく混み合っていることが多かったです
ご来院された方にはご迷惑をおかけいたしました。
今日は先日頭のおできを手術した
『ゆず』ちゃんのご紹介です
ゆずちゃんはお外にお出かけするらしいのですが
ある日にお散歩から帰ってこられてから
怪我をしていて、その後その場所が腫れてきた
ということで当院を受診されました
違和感はあったものの
腫れもひどかったため
抗生物質と抗炎症剤の治療をしたのですが
腫れが引いてきても、
中に硬いものが触れるため
手術になりました。
眼の上が腫れてますね
何かの頭が出てきました。
結構長い木の枝です
こんなの出ました
実に3センチ弱もありました
これが眼の脇に刺さっていたと
眼に当たらなくて幸いといったところでしょうが
お外に行くとそれなりにリスクがあります。
最近交通事故の個体は減って来ましたが
やはり、お外に行かれるネコちゃんは
危険が多いので
家飼いができるのなら
うちの中のほうがいいですね
野良猫のいない町というのも
寂しい気もしますが
涙やけ対策 [治療]
こんにちは
小春院長です
やっぱり定期的に更新することは
難しいものですね (^-^;
ブログがなかなかアップできません
今日は
先日去勢手術を受けた
『ミルク ちゃん』
のご紹介です
ミルクちゃんは最近
涙やけが気になるそうで
何とかできないかということで
ご相談頂きました。
今回は、全身麻酔をかけることもあって
「鼻涙管洗浄」
してみましょうということになりました。
鼻涙管とは
上下の瞼の内側にある穴から
鼻まで
涙を流していく管です
僕達も涙を流すと
鼻水も出ますよね
この管が
生まれつき無い
詰まっている
ようなことがあると
鼻に涙が流れていかずに
外に溢れてくる
そして涙やけがひどくなる
と言ったケースがあります。
生まれつき無い場合は
致し方ないところもありますが
詰まっているだけなら
つまりをとってあげると
わずかながらよくなるケースもあるので
今回は『洗って』見ることになりました。
去勢手術は無事に終了し
いよいよ、今日のメインイベントである
「鼻涙管洗浄」です
ミルクちゃんは両目とも上の鼻涙管は
抵抗もなく簡単に生理食塩水が通ったのですが
両目ともに下側の鼻涙管は
少々詰まり気味で
なかなか硬く
押し出すと白いものがちょっと出てきました。
おそらく分泌物が固まったものや
炎症産物が詰まっていたのでしょう
アップ
つまりがとれた後はスムーズに
生理食塩水を通すことができるようになりました。
涙やけは
色々な原因があり、
下眼瞼に溜まった涙が
鼻涙管から鼻腔内に抜けずに
外に漏れ出してくることから起こります。
ミルクちゃんもつまりの解消だけで
良くなるかどうか
少し経過を見ていく形になります。
キレイになるといいですね (*´∀`*)
うさぎにちゅうしゃ [治療]
お久しぶりです
こはる院長です
いやぁ、最近は
全く更新されないブログと化してしまいましたね(^_^;)
ついつい、筆不精なもので
昨日の夜、
仕事が終わって自宅に帰ると
家のウサギさんの「艾ちゃん」が
「ウムっ」って顔つきでうずくまっていました。
いつもはペレット入れに前足をかけて
おねだりのポーズを取るのですが
昨夜は全くそんな気配はありません
試しにお腹を触ってみると
胃の中に食べ物がもたついているような感じで
たっぷり入っていました。
特に痛みはなさそうでしたので
胃腸を動かす注射をうって
様子をみることにしました。
これまでも季節の変わり目とか
度々こんなことはあったので
早めの処置ですね
昨夜から今朝にかけては
全くといっていいほど
ご飯を食べていなかったので、
早速朝も追加で注射です
昼にかけて、牧草はよく食べた様子で
御昼休み中にはペレットも要求するようになりました。
ただし、まだペレットを与えるには早いかと…
もうしばらく我慢してもらいます。
今回のように
ウサギさんも食欲の低下が見られた瞬間に
早め早めで処置を開始すると
ほとんど重症化することなく(原因によりますが)
食滞を防ぐことができます。
完全に便が出なくなったり
食べなくなってからでは
次に腸管が動き出すまでに
大変な労力を必要とすることが多いので
異変に気がついたら早め早めの処置を
お勧めしています。
気温が上下しますので
人も伴侶動物も
体調管理には気を配りたいものですね
一時休戦 [治療]
こんにちは
小春院長です
クリーンカーテンが
ちょっと微妙なところでとまってしまいました
ゴーやさんの元気が足りません
プランターが小さかったんでしょう (;´∀`)
今日はネコの「ミカン ちゃん」
です
オーナー様のおうちの末娘として
昨年お迎えされました。
お迎えされての健康診断の検査で
ネコ白血病ウィルスに感染していることがわかりました。
お迎えにあたり、先住ネコさんたちに
感染してはいけない
ということで
しばらくの間は『自宅内隔離』
していたのですが
元気盛りのミカンちゃんを
何とか家の中で自由にさせてあげたいと
他の先住ネコさんたちにネコ白血病予防もできる
5種類混合ワクチンを接種して
晴れて自由のみになったのです
しかし、相手は白血病ウィルス
なかなか甘くはありませんでした
白血病こそ発症した訳ではないのですが
『リンパ腫』
になってしまったんです。
ミカンちゃんのリンパ腫は
胸に水の貯まってしまう
『前縦隔型リンパ腫』
というもので、
白血病ウィルス保有のネコちゃんでは
最も多い形です。
ミカンちゃんはウィルスキャリアーであることもあり
抗癌剤によって得られるであろう
『完解期』
は普通の子達よりも短いと考えられましたが
オーナー様のご決断により
抗癌剤治療に入ることに成りました
ミカンちゃんの抗癌剤に対する反応はよく
抗癌剤2週目には全胸部の影は
レントゲンに映らなくなりました
その後も抗癌剤の副作用も
それほど強くは出なかったため
予定通りの抗癌剤治療を進めることができました
先日、最終の抗癌剤を摂取して
これで暫くの間は嫌いな病院に来なくてもいい
自由の身です
今のいい状態がどれだけ続くことができるのかは
わかりませんが
なるべく長く続いてくれると
いいなぁと
願うばかりですね
お通じが [治療]
こんにちは (^-^*)/
小春院長です。
今日も暑いですね
木蓮も散歩ではバテバテでした。
気温の変動でお腹の調子を崩すワンちゃんの多い中
先日来院されたネコちゃん「あずき ちゃん」
のご紹介です。
あずきちゃんは二日ほど食べないこと
嘔吐してしまったことを主訴に来院されました。
触診してみると、お腹の中には便がいっぱいです。
念の為にレントゲンを取って確認してみたところ
お腹いっぱいに詰まっています。
『便秘』 ですね
あずきちゃんは以前に避妊手術を行った際に
左足の可動域が異常に狭かったため、レントゲンを撮っています。
その時に左足の大腿骨頭が変形していることと
骨盤が一度折れたような跡があり、
わずかに骨盤腔内が狭くなっていることは確認されていたのですが
症状が出るような狭窄ではないと思っていました。
しかし、今回便秘の解消として 『浣腸』
したんですが、その際便を用手法で掻きだす時に
やはり、骨盤腔がかなり狭いことが確認されました。
今回の重度の便秘もこれが原因なのではないかと思います。
浣腸の後、排便するときに
「うなぁ!」
っと声をあげながらしていたので
排便時に疼痛が伴っているんだろうと思います。
骨盤腔の狭窄はなかなか治すことが困難なため
これからはウンチが出やすくなる『処方食』
食べていってもらうことにしました。
最近出た ROYAL CANIN さんの
『消化器サポート 可溶性繊維』
これはいいですよ
便秘症のネコちゃんで
効果が出ています。
劇的と言っていいほどです
これまでは下剤を飲んだり、
たまに浣腸したりしてコントロールしていた
重度の便秘症のコたちも
これ食べるだけで便が出るんですよ
軽めの症状の子は少し普通のフードを混ぜ込んでも全然平気です
(推奨はしませんが)
あずきちゃんもこれが最初で最後の浣腸になるといいですね
お腹の中に残って… [治療]
結晶 [治療]
こんばんは
小春院長です。
なんだか最近暖かい日があったり、寒かったりと
ちょっと落ち着かない感じですが、
冬の晴れ間、ちょっと気分もいいですね
今日はモルモットの「チビ ちゃん」のご紹介です。
最近お腹が大きくなってきて、
何か悪い病気なのではないか、、、と
心配されたオーナー様がお連れになりました。
実はチビちゃんは以前にご紹介したチョコちゃんのお家に新しく
お迎えされたモルモットさんだったのですが
2匹とも男の子と言うことで同居していました。
ところが診察してみると明らかに女の子です。
お腹を触診すると、子供の頭骨と思しきものが触知できます。
超音波を当てて確認すると
子供の心臓が動いているのが確認できました。
間違いなく妊娠なので
後日レントゲンをとりましょうということにして診察を終えました。
オーナー様は病気では無く、安心し、
同時に妊娠であるという事実に驚き・戸惑い・喜んでいらっしゃいました。
チビちゃんは若いのであまり心配要らないと思いますが、
モルモットさんは帝王切開になることも多いことをお伝えしたと同時に
今後は仲のいい2匹を別々に飼っていかないと
どんどん子供も増えていくことや、連続した妊娠で「妊娠中毒」にかかる
可能性があることもお伝えしました。
後日、チビちゃんの健康状態には問題が無いということで
レントゲンを撮りました。
胎児はかなり大きくなってきており、
どんどん大きくなるようだと
骨盤腔を通れなくなるかもしれないこと
生まれる時期が近いのではないかということを
お伝えしました。
それからしばらくしても胎児は生まれてこず
どんどん膨らんでいくお腹に
オーナー様の不安も膨らんで
陣痛も微弱そうであることや、胎児の大きさから
帝王切開に踏み切ることになりました。
手術前に点滴の注射を打ち、
ガス麻酔をかけて、、、いざ手術です
これ以上の出産を望まれないことと
今までどおりに2匹一緒に飼っていきたいというオーナー様の希望から
避妊手術も同時に行っていきました。
子供を取り出した後、
一気に腹圧が下がるために血圧が下がり、
一時的にチビちゃん自体の呼吸も止まりかけましたが、
麻酔師の適切な麻酔管理により再び力強い呼吸に戻り
無事に手術を終え、覚醒することが出来ました。
麻酔から覚醒後のチビちゃん
子供を眼にしても状況が飲み込めない様子
とっても不思議そうな顔をしていました。
本来なら生まれてすぐに「初乳」という
抗体や、その他もろもろ重要なものの含まれたお乳を飲ませないと
いけないのですが、チビちゃんは
まったくといっていいほど乳腺が張っておらず
搾っても出ませんでした。
そのままにしておくわけにも当然いかず
人の手で哺乳しています。
一番小さい子でも75gとそれほど
小さいわけでもなかったのですが、
お母さんがお乳をあげられない場合は生存率が低くめです…
せっかく生まれた愛の結晶
何とか無事に育っていってほしいと思います。
とりあえずは次の診察時にチビちゃんが元気で
またお目にかかれるといいなぁと
失くしもの [治療]
おはようございます
小春院長です
まだまだ雪が振りまくりですね
今日の雪も積もりそうです。
先日「断尾」の手術をした「こたろう ちゃん」です
こたろうちゃんは昨年末にお外で喧嘩をしてきたらしく
尻尾が化膿して来院されました。
その時には尻尾の先端部付近で骨折も起こしているようでしたので
その部位からの『断尾』手術を受けることをお勧めしました。
まずは抗生物質で様子を見てみると言う事になり、
治療をしていたのですが、
年明けしばらくして
再び尻尾を『噛まれた』らしく
再度化膿してしまいました。
尻尾の先端部は骨折部位から先と
体側に向けて少々の部位が『ミイラ化』しており、
『断尾』手術をすることになりました。
手術前に毛を刈ってみると
化膿していた部よりもさらに体側に咬傷があったため
当初予定していたよりもシッポが短くなってしまいました。
長かった尻尾はかなり短くなり、
ちょっとバランスが取りにくいかもしれません…。
これ以上の喧嘩も困るということもあり、
今回は去勢手術も同時に行いました。
傷が治るまでは首に『エリザベスカラー』を
巻いて生活になるため、
『お散歩』厳禁です!!
お外には危険がいっぱいあるので
できたら出ないでいられるといいのですが
こたろうちゃんには難しいかもしれませんね…。
続・続 中毒?? [治療]
こんにちは
小春どうぶつ病院 院長です
今日もいい天気ですね。
絶好の洗濯日和です。
家も布団を干しました。
先日からお伝えしていた「ブッコ ちゃん」
元気に歩き回るようになってから
なかなか自分でご飯を食べず、自宅に帰ってみたり
入院してご飯を食べさせられたり
を繰り返していたのですが、
先週末から自力でご飯を食べるようになりました。
ここまで時間はかかりましたがこれでもう一安心です。
ただし、まだ安定して食事を摂っていってくれるかどうかはわかりませんので
たまに通院しながら体重の増減を経過観察していくことになります。
ここまでくるまでに、我慢強いオーナー様のサポートと
病院スタッフの献身的な介護に助けられました。
今はがりがりに痩せてしまった「ブッコ ちゃん」ですが
今度体重測定に来るときまでには少しでも太ってきてくれるといいなぁと
思っています。