SSブログ

お腹の中に残って… [治療]

こんにちは
小春院長です

最近だんだん暖かくなってきましたね。
近所では「ノミ」や「ダニ」

発生してきたみたいです。
よくお散歩に出かけるワンちゃんは予防のお薬を
つけたほうがいい時期になってきました


今日はスコティッシュ・フォールドの
「こたろう ちゃん」
のご紹介です

kotarou5.jpg

こたろうちゃんはそろそろ半年齢になるので
予防の意味も込めて去勢手術に来院されました。

ところがこたろうチャン
左側の睾丸しかありません。

kotarou4.jpgまじで?

右側はいわゆる「潜在精巣」または「陰睾」
という状態でした。

ワンちゃんではたまに見られるのですが、
ネコちゃんではなかなかみられることがない
もしくはなかった状態です

純血種 というのがポイントなのかもしれません。

こたろうチャンは
皮膚の下を探してみても「睾丸」らしきものが見つけられませんでした。
ネコちゃんの場合は「皮下陰睾」は少なく
大抵の場合で「腹腔内」
にあるので、今回もそうではないかということで
開腹手術を行うことになりました。

ただし、ネコちゃんの陰睾はなかなか見つけられない
こともあることをご説明させていただきました。

さらにこたろうチャンは心臓からも「心雑音」が
聴取されていることから
術前にレントゲンで心臓の大きさをチェックしました。

レントゲンで見ると
やや、気になる陰影ではあるのですが
概ね問題ないと判断し、手術決行となりました。

こたろうチャンの場合はまだ成長期であること
聞こえてきている雑音が
「収縮期駆出性心雑音」
であることから、「生理的」な雑音である可能性も考え
今後は経過を観察していくことになります。

kotarou3.jpgネムイ
kotarou2.jpg寝てしまった
左側の精巣は通常の術式で切除し、
kotaroujpg.jpg
右側の精巣は腹腔内より精管を辿って引っ張ってきました。
kotarou10.jpg精管を引っ張っています
kotarou9.jpg発見しました

陰嚢に収まらず、腹腔内に居残っていた精巣は
通常のものよりも小さいです。

kotarou7.jpg左がお腹の中のもので

kotarou8.jpgお腹を縫合して
kotarou6.jpgおめざめです


以前にワンちゃんの潜在精巣の手術をご紹介しましたが
ネコちゃんの場合もワンちゃんと同様に
病気になりやすいこと
造精機能はなくても
ホルモンは出すこと
から、若いうちにとってしまうことをおすすめしています。

ネコちゃんのスプレー行動…
やられると結構大変なんで
これでこたろうチャンも安心ですね

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ペット
web拍手

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました

web拍手

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。