耳の中に潜む [皮膚]
小春動物病院 院長です
最近ジメジメしている日が続きますね。
今日は梅雨の間の晴れ間です。
気温は上がるようですが…。
そんな湿度と気温の高い季節
ワンちゃんのお耳にとっては厳しい環境になってきました
愛犬のお耳は臭っていませんか?
先日来院された「マリー ちゃん」です
耳が痒いということで耳毛の処理とお掃除に来院されました。
耳の毛を抜いて、いざ耳道をのぞいてみると
真っ黒な耳垢がびっしり
臭いも結構なものです。
耳垢を採取してみると、真っ黒な耳垢の上に
怪しい陰が……。
「ダニ さん」かな?
ということで耳垢を検査させていただくことに
居ました
「耳ダニ」さんですね
卵もたっぷり
これは耳の中が気になっても仕方ありませんね。
その他、酵母菌の一種である「マラセチア」が大量に繁殖していました。
今回も以前に「ダニダニ」でご紹介したときと同様
「レボシューション」で治療をかけます。
この製品はこの時期
ちょうどいいことに「フィラリア」も一本で予防できるため
一石二鳥。
しばらくの間はご自宅でも「点耳薬」を耳に塗ってもらい、
また後日再診にきていただくことになりました。
悪化してしまうとなおりの悪い「外耳炎」
お耳の異常に気がついたら早めに動物病院にいきましょう。
ダニダニ [皮膚]
こんにちは 小春どうぶつ病院 院長です
今日は先日来院されたウサギさんについて少しお話したいと思います。
ホーランドロップの「あずき ちゃん」です。
かわいいですねぇ。診察台の上なのでちょっと不服そうですが…。
肩のところの 「発赤」「角化亢進(フケ)」 を主訴に来院されました。
痒みはなさそうということでしたが、症状から「ダニ」を疑い検査させていただきました。
結果は陽性です。
これは「ツメダニ」というダニで、皮膚の上は卵だらけでした。
口のアップです。この爪のような口元が特徴。
このダニは「自由生活性」のダニで、環境中(お部屋の中など)に住んでいます。
「寄生性」のダニと違って血を吸ったりはしませんし、動物に「寄生」しなくても増えることができます。
ただ、動物につくと「角化物(フケ)」を食べたり、この口で皮膚を傷めたりしてそこで卵を産んで増えます。
ちなみに「ひと」も咬みます。
オーナー様に聞いたところ湿疹ができたということでした。
ただし、「ひと」はお風呂に入りますのでそれほど問題になることはありません。
今回治療にはウサギさんにも問題なく使える
ファイザー製薬さんの「レボリューション」を使いました。これはいいお薬ですよ。
(ファイザーさんの回し者ではありません。)
その他、ケージやご自宅のお掃除を指導しました。
前述の通りこのダニは「環境中」にいます。
まずはケージをきれいにして再発を防ぐこと、ご自宅の中には卵がばら撒かれているために掃除が必要です。
1週間後の再診ではほとんど皮膚の赤みは引いていました。
一応念のために1月後に再度「レボリューション」をつけることと、
しばらくはこまめに「お掃除」することで改善されると思います。
ウサギさんやモルモットさんのような小動物を飼っている方は
定期的にケージをお掃除しましょう。
特に梅雨時や夏場は増えやすいのでご注意です。